はじめに:本格スパイスカレーレシピの魅力
「家で、こんなに本格的なインドカレーが作れるなんて!」
自分で作ったカレーに自分で驚く・・
スパイスの香りが立ち上がり、一口食べれば、どこか異国の風景が浮かんでくる――このレシピはそんな一皿です。
レシピに出会ったのは、まったくの偶然でした。蚤の市で手に入れた一冊の料理本に手書きで書いたメモが挟まっていたのです。3枚あるメモのうち1枚が「インド大使館夫人のカレー」というレシピでした。
私は調理師として長年さまざまなレシピを扱ってきましたが、レシピとこんなに素敵な出会い方をしたのは後にも先にもこの時だけです。
そしてこのカレーをさらに引き立ててくれたのが、私が愛用しているタークフライパン26cm。鉄ならではの高温調理で、スパイスの香りがしっかり立ち上がり、旨みをぎゅっと閉じ込めてくれます。
本記事では、この「インド大使館夫人のカレー」を、調理師の私が忠実に再現したレシピとしてご紹介します。本格スパイスチキンカレーのレシピを探している方に、自信を持っておすすめできる内容です。
ではさっそく、材料から紹介します。
材料紹介:手に入りやすくて本格的なスパイスセット
本格インドスパイスカレーレシピというと、「特別なスパイスが必要なのでは?」と思われると思います。
実際、今回ご紹介する「インド大使館夫人のカレー」は、普段のスーパーではなかなか手に入りにくいスパイスも含まれています。
しかし、だからこそ味は格別。スパイス専門店やネット通販を活用すれば、誰でも再現可能です。
それでは材料を紹介します。
鶏肉(手羽かもも肉)700g
鶏ガラ:1羽
玉ねぎ:中4コ
にんじん:中1本
りんご:1/2コ
生姜:親指大1コ
にんにく:2、3片
牛乳:200cc
ケチャップ:1/2カップ
スープキューブ:15コ
バター:150g
〈粒スパイス類〉
ターメリック:大1
クミンシード:小2粒
コリアンダー:大1粒
ベイリーフ:5枚
スターアニス:1コ
黒ペッパー:10粒
カルダモン:10粒
クローブ:10粒
〈粉スパイス類〉
ターメリック:小2
オールスパイス:小1
シナモン:小1
キャラウェイ:小1/2
チリパウダー:大1
カイエンヌ:大2
ナツメグ:小1
スパイスの揃え方
このカレーを作るにあたっての最大の問題はスパイスをどうやって揃えるかです。
一つずつ探せば売っていますが、大袋で量が多すぎたり、送料がかかったりと面倒です。そこで私が使っているのがGABANギャバン手作りカレー粉セットです。
スパイスカレー入門者にとても便利なセットで、個包装のスパイスが20種類入っています。この商品なら比較的手に入りやすいです。
これを使ってもまだ足りないものが、キャラウェイとチリパウダーです。チリパウダーはスーパーなどで手に入れることができます。
キャラウェイは少し見つけにくいです・・今回わたしはキャラウェイなしで作ることにしました。(キャラウェイの見た目が苦手という理由もあります・・)
また、ギャバン手作りカレー粉セットはこのレシピの再現にはおすすめですが、すべてがパウダースパイスになってしまっているので、粒スパイスを使うのとは風味が異なります。よりこだわるのであれば粒スパイスを揃えてみるのも良いかもしれません。
本格スパイスチキンカレーレシピ
- 鶏肉を4.5センチ角のぶつ切りに。ボールに入れてターメリック大1、塩小1をすり込んでおく。
- 水15カップで鶏ガラスープをとる。
- 玉ねぎは薄切りに、人参とりんごは合わせてすりおろし、生姜とにんにくもそれぞれすりおろしておく。
- 鍋にバターを入れて溶かし、玉ねぎを炒める。15分したら生姜とにんにくを入れて約1時間弱火で炒める。
- 粒スパイス類を入れ、5分後に粉スパイス、さらに5分後にりんごと人参を加え、水気がなくなったらケチャップと牛乳を入れる。
- 鶏ガラスープ10カップを入れて火を強め、スープキューブを入れて塩味をつける。1を入れてアクを取りながら15分煮込み、鶏が煮えたら完成。
上記の通りスパイスはギャバンのセットを使い、あとの材料は普通にスーパーで揃えました。
1 鶏肉を4.5センチ角のぶつ切りに。ボールに入れてターメリック大1、塩小1をすり込んでおく。

手羽かもも肉と書かれていましたが、今回は手羽元ともも肉を半々にしてみました。仕上がったとき、食感の残っている具と言える具はこのお肉だけになります。
2 水15カップで鶏ガラスープをとる。
面倒で鶏ガラスープの素を使ったこともあります。
どちらにせよおいしくできますが、時間があればちゃんと鶏ガラを購入して作るのがおすすめです。
3 玉ねぎは薄切りに、人参とりんごは合わせてすりおろし、生姜にんにくもそれぞれすりおろしておく。
にんじんとりんごに関してはガーっと一気にミキサーにかけてしまうのもありです。仕上がりの差を感じることはないと思います。
4 鍋にバターを入れて溶かし、玉ねぎを炒める。15分したら生姜とにんにくを入れて約1時間弱火で炒める。

バター150グラムは改めて見ると多い!溶けたら玉ねぎを入れて15分炒め、生姜とにんにくを入れて約1時間弱火で炒めていきます。
最初はこんな様子の玉ねぎが、

1時間するととろとろになります。
ここが一番時間のかかるところですが、焦がさないように気をつけて。

すごくいい感じ!ちなみにフライパンは愛用しているタークです。玉ねぎを炒めていくのにはやっぱり鉄フライパンがベストです。テフロンとは火の入り方が違います。

5 粒スパイス類を入れ、5分後に粉スパイス、さらに5分後にりんごと人参を加え、水気がなくなったらケチャップと牛乳を入れる。

レシピ通りだとスパイスだけを先に火にかけたりはしないようです。上記はにんじんを入れたところです。さらにケチャップと牛乳を入れるとカレーっぽくなってきました。

6 鶏ガラスープ10カップを入れて火を強め、スープキューブを入れて塩味をつける。1を入れてアクを取りながら15分煮込み、鶏が煮えたら完成。
あとは鶏ガラスープをいれるだけです。タークフライパンから鍋に移しました。

にんじんやりんごは液体と化し、トロトロの玉ねぎとホロホロのお肉のみになります。
調理にはタークフライパン26cmが最適な理由
今回のように「じっくり炒める」「香りを引き出す」「焦げつかせず煮込む」という調理には、熱ムラが少なく蓄熱性の高い鉄フライパンが最適です。
私が使っているターククラシック26cmは、重みと厚みのおかげで長時間の加熱にも安定感があります。玉ねぎの炒め工程やスパイスの焙煎でも焦げ付きにくく、香り高く仕上がるのが魅力です。
📌【楽天市場・Amazon・Yahooショッピング】でタークフライパンをチェック
完成・実食:本場の香りに包まれるひととき

作っている最中から、スパイスの香りが部屋中に広がります。
今回はより本場感を出すため、食器にも拘りました。
食べてみると舌触りが少しざらっとした感じのスープっぽいカレーです。バターチキンカレーっぽくもあります。牛乳がたくさん入っているので、ココナッツミルクがたくさん入ったタイカレーにどことなく通ずる感じもします。
辛さはレシピ通りだと辛すぎずちょうど良かったですが、お好みでカイエンヌの量を調整してください。
家族からは「お店で食べるよりおいしい!」「また作って!」と大好評でした。
ナン・チャパティでもおいしく楽しめる
ナンやチャパティに合わせれば、さらに本格感アップ!
市販のナンをトースターで軽く温めるだけでも、インド料理店のような雰囲気を楽しめます。
ごはんとの相性も抜群
このスパイスチキンカレーは、日本のお米にもよく合います。
カレーの味がしっかりしているので、ふっくら炊いたご飯と合わせるとバランスが良く、何杯でも食べたくなってしまいます。あとはサフランライスやバターライスを合わせるのも良いと思います!
アレンジアイデア集:スパイスカレーレシピをもっと楽しむ方法
この「インド大使館夫人のカレー」は、基本のレシピに少し手を加えるだけで、さまざまなアレンジが楽しめます。家庭の味に近づけたり、よりスパイシーにしたり…自由自在に変化するのがこのレシピの魅力です。
ココナッツミルクでマイルドに
牛乳の代わりにココナッツミルクを使うのもおすすめ。
ほんのり甘くて、まろやかな味わいになります。お子さまや辛いものが苦手な方にぴったりです。
レモンを少し絞って爽やかに
煮込みの最後にレモン汁をひとしぼり加えると、酸味が全体の味を引き締めてくれます。
夏場など、さっぱり食べたいときにおすすめのアレンジです。
骨付きチキンでさらに本格的に
ぶつ切りの鶏肉を、骨付きの鶏もも肉などに変えると、より骨から出る旨みがスープ全体に染みわたり、より奥行きのある味わいに。
まとめ:スパイスカレーの魅力が詰まったレシピ
このレシピは、偶然手にしたレシピ本に挟まれていた手書きのメモから始まりました。材料の多さや手間のかかる工程に最初は戸惑いましたが、完成したカレーの深い味わいと香りに感動しました。
-
本格的なスパイスの風味:多種多様なスパイスを使うことで、奥深い味わいが生まれます。
-
手間をかけた分だけの美味しさ:玉ねぎを1時間炒めるなど、時間をかけることで得られる旨味があります。
-
アレンジの幅広さ:ココナッツミルクを加えたり、骨付きチキンを使ったりと、自分好みにカスタマイズできます。
特別な日のごちそうとしても、日常の食卓を豊かにする一品としても最適です。ぜひ一度、挑戦してみてください。
タークフライパンで仕上げる:プロの味を家庭で再現
本格インドカレーの美味しさを引き出すために、調理道具にもこだわりたいところです。その中でも特におすすめしたいのが、ターククラシック26cmの鉄フライパンです。
なぜタークがカレー作りに向いているのか、ポイントは以下の通りです:
-
玉ねぎをくたくたに炒めるときに最適
→ 厚手の鉄フライパンは熱を均一に保つので、焦がさずじっくり炒めるのに向いています。
→ 1時間の炒め作業も、タークなら火加減が安定して扱いやすいです。 -
スパイスを炒めるときにこそ、鉄の実力が光る
→ テフロンフライパンでスパイスを炒めると、匂いや色がついてしまうリスクがありますが、タークの鉄フライパンならその心配がありません。
→ しっかり火が入り、スパイスの香りが一層引き立ちます。 -
鍋にそのまま盛っても絵になる
→ 無骨で美しい見た目のタークは、調理後そのまま食卓に出してもおしゃれです。
【楽天市場・Amazon・Yahooショッピング】でタークフライパンをチェック
プロのような仕上がりを目指すなら、フライパンの選び方も重要です。長く使えて育てていけるタークは、カレー作りの相棒として間違いありません。

メモが挟まれていた本は、『そして、料理に恋をする。』という本です。この本の中のレシピもとても気になるものばかりで色々作っています。この本にレシピメモを挟まれた方・・ぜひご連絡お待ちしています。